豚の香草焼き/ハチミツリンゴソース


最後の一枚。
塩と胡椒を強めに振った豚肉をローズマリーとスウィートバジル(共に乾燥)でワイン蒸し焼きにし、バターで炒めたみじん切りのリンゴをワインで軽く煮詰めてハチミツを最後に加えたソースで食べてみました。ソースはワインを多めにつくったつもりでも結構甘め。ハーブの香りとリンゴの甘み、つけあわせのパセリの苦みと、悪くないトリオでした。
この3日間の豚肉vs.各種ソースのトライアルで、つくる前にいろいろと想像してじっくりと自分の味覚を研ぎすますということが食事には大切だと感じました。レシピを見て、その通りにつくるというのは楽だし確実だけれども、なぜそのようにつくるのか、なぜその素材を使うのか、なぜその分量で調味料を入れるのか、そういったことを考えずにつくっても自分の本能的な糧にはならないのでしょう。
つくる時だけでなくても、食べる時も同じ。与えられたものをただ食べるだけでなく、つくられたプロセスを想像しながら、そこにどんな素材が含まれているのか、どんな香りが広がっているのか、そのハーモニーに注意をこらすことで、本当の味が感じられるのだと思います。音楽を聴く時に、誰がどんな音を出しているのかを聞き分けるのと似ています。
ソースづくりは決して小手先でもテクニックでもなく、料理の奥深さを勉強できるプロセスでした。