ライブレポート(速報:Jeff Beck登場):Imelda May @Roundhouse, London, 17 Mar 2011

3月17日、Camden Townから地下鉄で一駅ほど北のChalk FarmにあるRoundhouseにて行われたImelda Mayのライブに行ってきました。
Jeff Beckがゲストで出やしないか、ほんの少しの希望を持ってチケットを手配したのが、4ヶ月前の昨年11月。その後、Jeffの"Live at Iridium"も発売され、嫌が応にも期待は高まるばかり。


今回の座席は2階のサークル席。1階はオールスタンディング。音像的には遠くなってしまうのですが、今回は安定感を重視しましたよ。
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会場の様子は別途レポートするとして、まずステージ下手にマーシャルアンプを発見!これはDarrel Highamは使わないはず!そして、ギブソンフルアコに見えるギター(すなわち"Live at Iridium"のジャケットで抱えているギター)も置かれていて、ほぼ確信に。※あとで写真をよく見るとこのギターはグレッチでした(苦笑)。
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ライブも中盤を過ぎた頃にさりげなく下手側からスタッフがステージにあがり、マーシャルのスイッチをオン!よーく見ると、このスタッフはいつものJeffのギターテクニシャン!それから5−6曲経過した頃にステージ下手の袖から見えるストラトキャスターのヘッド(笑)。もう気になって仕方がない!
ホーンセクションを増員したメンバーで"Walking in the sand"のイントロが始まる直前に、袖からJeff Beck先生の頭が見え、「いま?いま行けばいい?」みたいな仕草を見せながら、ステージに登場!
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そして登場していきなり全力のソロ!思いっきりかき鳴らした後にハーモニックスというパターンはいつも通りと言えばいつも通りですが、登場直後にやられるとノックアウトされます!
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大先生が登場したのは結局この1曲のみでした。曲が終わると、さっとストラップを外して、手も振らずに退場(笑)。普段のライブでは、ステージ出入りの度にハグをするくらい常に感謝を欠かさないImeldaも困惑して、ステージにもう一度上がってもらえないか手招きしつつも、大先生は楽屋へ。。。もちろん、Imeldaは「Genious」と称して礼をし、観客も大喝采


"Lilac Wine"なども聴いてみたかったですが、アンコールでも大先生は登場せず。しかし、どうしてもステージに上げたいImeldaはアンコール後にスタッフ、他のゲスト、前座バンドやバンドメンバーに御礼をしつつも、Jeff Beckだけをステージに呼び寄せて、一緒に揃って挨拶を。1曲しか出てないのに、、、という感じで困った表情の大先生も気持ちを汲み取り、中央で一緒に並んで深々とお辞儀をしてらっしゃいましたよ。
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[Download]とりあえず、"Walking in the sand"だけ。
https://files.me.com/mickmori/ljejsj.mp3

ライブレポート:Ben Waters "Boogie for Stu", 1st show @Ambassadors Theatre, London, on 9 Mar 2011

引っ越し後にネットが2ヶ月近く繋がらない不幸もあり、久々のレポートです。
3月9日、ロンドンのSOHOから程近いところにあるAmbassdors TheatreでのBen Watersのライブに行ってきました。いつも通り不勉強な私はBen Watersは初めてな訳ですが、ストーンズメンバー出演との事前情報をTwitterでいただき、何も考えずにチケットゲット(atsu-y @royaldragon1969さん、本当にわざわざありがとうございました!)。発売開始のタイミングがわからず、若干出遅れたものの、何とか8列目をゲットできました。

YouTubeはじめ、映像や画像は既に出回っているようなので、とりいそぎ速報版ということで、以下簡潔に当日の模様をレポートしますね。(※私が参戦したのは、19:00開始の1st showです)


2010年10月のロニーのソロライブでも使われたAmbassdors Theatreは普段はパーカッションのミュージカルSTOMPが専用で使っている小劇場。収容200人弱というこじんまりした造りの会場です。
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会場に入ると、©付き"Bill Wyman Archive 2011"からの出典(?)で、著名な関係者からIan Stuwartへのコメントのスライドが流れていました。たぶん一通り撮影できたと思いますので、一気に掲載します:
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オープニングMCはBBCでもお馴染みJools Holland。有名というのもありますが、やはり盛り上げが巧いですね。
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そして、主役のBen Waters。
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最初の数曲はピアノだけでしたが、すぐに最初の目玉として、Dave GreenとCharlie Wattsが登場!わかる人だけの表現って感じですが、これぞチャーリーなあの表情でさっそく楽しそうに叩いてくれました!
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そして、我らにとっての真打ち、ビル、ロニー、そしてミックテイラーが登場!イアンの写真をバックに、4人が揃うなんて!!
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ロニーはボーカルもとりましたよ。
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そして、何よりのサプライズ、ビル・ワイマンのボーカルによる"You Never Can Tell"!!
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やっと二人同時にスポットライトが当たってくれた時に、何とかとれたベストショット。ロニーとミック・テイラーのフレーズ交換も面白いですね。どれかの曲でロニーがスライドでグリッサンドした後に、ミックがその手つきを真似てロニーに話しかけ、直後に真似したようなスライドでのグリッサンドをやったりとか。「グリッサンドの掛け方はこうするんだよ!」みたいなやり取りだったんでしょうかね!
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同じような写真の連続になりますが、スポットライトがなくても、格好よさがにじみ出るのが、この3人の渋いところですよね!
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アンコールにはロニーとミックは参加せず、チャーリーとビルが残りました。平均年齢何歳?と思ってしまうエンディングメンバーですが、ご機嫌に締めくくってくださいましたよ!
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最後に今回のロニーとミックのアンプを。左のFender Deluxe('57)が恐らくロニー、右のWhite Tolex仕様のFender Vibro Kingがミックだと思われます。
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[Download]
https://files.me.com/mickmori/23lshr.mp3


1st show set list (reference: http://www.din.or.jp/~sugar/b2s/news/index.html)

1. Roomin' House Boogie - Ben Waters on lead vocals
2. Roll 'Em Pete - Hamish Maxwell on lead vocals
3. Cherry Red - Hamish Maxwell on lead vocals
4. Drowning In My Own Tears - Mick Hucknall on lead vocals
5. Worried Life Blues - Ron Wood on lead vocals
6. You Never Can Tell - Bill Wyman on lead vocals
7. Shake, Rattle And Roll - Hamish Maxwell on lead vocals
8. Don't Lie To Me - Shakin' Stevens on lead vocals, Martyn Hope on guitar
9. Bring It On Home To Me - Mick Hucknall on lead vocals
10. Down The Road Apiece
11. Can I Get A Witness - Mick Hucknall on lead vocals

Ben Waters (Piano, Vocal) / Axel Zwingenberger (Piano) / Dave Green (Bass) / Charlie Watts (Drums) / Ron Wood (Guitar) / Bill Wyman (Bass) / Mick Taylor (Guitar) / Mick Hucknall (Vocal) / Jools Holland (Piano) / Tom Waters (Sax) / Don Weller (Sax) / Willie Garnett (Sax) / Shakin' Stevens (Vocal) / Martyn Hope (Guitar) / Hamish Maxwell (Vocal)

ライブレポート:STEPHEN DALE PETIT & HIS BAND FEATURING SPECIAL GUESTS RONNIE WOOD & MICK TAYLOR @ London 100 Club on Wed 1st Dec, 2010

11月後半から寒波到来で最低気温が0度を下回り、小雪の舞う12月のロンドン。10月にStones Collectorsさんのニュース(http://www.stonescollectors.com/blog/item_3055.html#item)で知って即行で飛びついてチケット購入した表題のライブに行ってきました。
19:30オープンということで、30−40分前に行けば何とかなるかと思って会社を脱出し、雪に滑りながらも早足で歩いて100 Clubへ。ちなみに、100 Clubは住所が100 Oxford Streetだから、100なんですね。以前から何度となく前を通り過ぎていたものの、実際に入るのは今日が初めて。



到着すると、すでに行列!やっぱストーンズファンは熱さが違う!既に50人くらいは並んでいました。オールスタンディングの小さなライブハウスなので、今日は中〜後方でおとなしく見ることになるのか。。。列に並んで見ると、50−60代と思われるベテランファンが多く、雰囲気は和やか。後ろのおっちゃんは、「一度18:00に来たけど、まだ開いてなかったからパブで飲んでたら、こんな行列になっちまった!」なんて赤ら顔で話してる。その後ろの人はポーランドから見に来たとか。寒い中、「ミックとかキースとか来ないかなー!」「クラプトンとかいいねぇ」なんて感じで、みんなで期待を盛り上げながら入場。


チケットはなく、ウェブ画面のプリントを持っていくだけ。身分証明書も持参するように書かれていたものの、特にチェックもなし。カメラ、レコーダーなどの荷物チェックも無し!そして、チケット代わりに手にスタンプを押されるのですが、その窓口に非情の一言が!

"No Mick or Keef"。。。うむむ、そんな最初から盛り下げなくてもいいじゃない。。。


場所取りなんて諦めていたから、コートをクロークに預けたりしながら、ゆっくりと中に入ると、ステージ前よりビール売り場のカウンターの方が混んでいる!さすが英国!みんな、何のために列に並んでいたのか?!そんなわけで、最前列のかぶりつきは屈強なファンに抑えられていたものの、するすると中央近辺まで入り込み、ど真ん中の柱の前をゲット。そう、柱の前。


(写真はライブ後の風景)驚くことにこの100 Club、ボーカルの立つステージ中央のド真ん前に柱が立っているのです!この柱より後ろだと、いずれかの角度でブラインドができるわけで、今回は最前列ではないものの、最高と言えるポジション!


入場してから約1時間経過した20:30を過ぎたあたりで、数名のカメラマンがステージ近辺を陣取り始め、ビデオのシューティングテストを開始。いずれ、映像作品で公式に出てきてくれるのかな。
そして、Stephen Dale Petitがステージに。どうやら、まずは彼のバンドで前半を取り仕切る模様。Spotifyで少し聴いたりもしましたが、とてもいい感じのブルースロックですね。奇をてらったことをせず、正統派のブルースギタリストだと感じました。あと、名前を覚えられませんでしたが、ベースが何ともファンキーでいいグルーブを醸し出していました。


40分足らずのステージが終わって、1時間程度のブレイクの後、再びStephenがステージに上がり、バンドを紹介。前半とドラム、ベースは入れ替わっており、ベースは何とローリングストーンズ設立時のメンバーであるDick Taylor!少し前にBBCの映像で見ましたが、覇気のないおっさん程度に思っていましたが、ステージに立つと貫禄があるように見えてくるのが不思議w
そして、待っておりました、Mick Taylor!!もう何ともぽっちゃりのおじさんになってしまいましたね。健康問題も心配されていましたが、元気にステージにあがってくれました。


リラックスした雰囲気の中で、後半スタート。この時点ではまだロニーは出ていないです。


1曲目からMick Taylorのギターソロあり!あの艶かしいペンタトニックフレーズが目の前で!!この構え、この構えなんですよね!


言うまでもなく、私はDick Taylorのプレイなんて初めて見聴きしたわけですが、何とも力強い!ビル・ワイマン的なドライブ感もあれば、ロニーのベースみたいな躍動感もあって、聴き応えのあるベースでした。普段は何してるんだろう・・・、この腕前はやはり現役ミュージシャンなのかな?伝説だけじゃない、凄さがありましたよ。


今回のもう一つの目玉(?)がトロンボーンで参加のChris Barber。なんかもう呼び捨てにするのも気が引ける大ベテランのおじいちゃん。相変わらず私は知らなかったのですが、調べてみると、現在80歳のジャズミュージシャンとのこと。大御所がライブに出られること自体、すでにレアになっているようで、まさに伝説のミュージシャン。
http://chrisbarber.net/


3曲目には"You Shook Me"で、Mick Taylorがボーカルとスライドギターを披露。大きなビブラートのスライドは今も健在、独特の甘さを感じるあのフレーズは、トレードマークとも言えますね。フィードバック奏法も交えたり、ボーカルメロディとギターフレーズをシンクロさせたり、さすがのプレイで震えました!


6曲目からついにRonnie Wood登場!
まずはMick Taylorと握手と抱擁を感動的に交わした後、既に用意されていた2トーンのサンバースト54年ストラトを手に。アンプは57年Fender Deluxeでしょうかね。


そして、ロニーの新アルバムからFancy Pantsを。この一晩限りのバンドなのに、新しいソロアルバムからの曲というのが、何とも楽しい。


ギターソロの時はもうこの通り撮影大会!私も腕を一杯に伸ばして、できるだけ高い位置から頑張りましたよw 後ろは柱だから遠慮なく背伸びも!
それにしても、設立時メンバー、2代目&3代目ギタリストというローリングストーンズ歴代メンバーが並ぶなんて、夢のようでした。


続いて同じく"I Feel Like Playing"から、”ファンキーバージョン”の"Spoonful"。
カッティングでのストラトフェンダーアンプのサウンドが溜まりません!サウンドチェックの時も思ったのですが、ヴィンテージギターの音の良さったら無いですね。音が透き通ってる。


もう言葉も要らないツーショット。。。


テイラーさんのギターはGibson Les Paulモデルですが、ビグスビーのトレモロユニットが装着されていました。カスタムモデルかな?ギターテクニシャンは日本人の方でした。


続いて、開演前から足下に置かれたセットリストを見た最前列のファンが狂喜していてお待ちかねだった"Stop Breaking Down"!ボーカルはテイラーさん!渋いよ!
ちょっとクラプトンっぽくも聴こえるなぁなんて思ってたら、Crossroadとか唄い出して、楽しいセッションになりました。Chris Barber氏もところどころ絡んできますよ。


周りも人達もずっとデジカメを構えていたのですが、目の前2mのところに実物のロニーがいるのに、デジカメの画面ばかり見ているのは少しバカバカしいと思い、ちゃんと自分の目に焼き付けようと撮影を控えめにしました。と思ったら、"Stop Breaking Down"の後は2曲で終わっちゃいましたけどね。。他の写真はFlickrにもありますので、興味があればご覧ください(全45枚)。
http://www.flickr.com/photos/58422470@N00/sets/72157625411674177/


さて、小さなライブハウスでどうなることかと思った録音ですが、まずまずの良音で録れました。オールスタンディングなので、ある程度堂々と(?)サウンドレベルのチェックができたので、大音響の中でも音割れは起こさずに済みました。その代償というべきか、低音を少しカットしたので、やや痩せた音になってしまいましたが、ドラムやベースのフレーズは綺麗に聴けるかと思います。
https://files.me.com/mickmori/vnwgzl.mp3
今回はアンコールがなかったのが残念。この録音の最後の7分くらいは我々観客が懇願するようにコールしていた模様をそのまま残していますw いや、みんなで頑張って、”MORE〜!”、"We Want More!!"なんて叫んでいたんですけどね。BGMがかかっても決して諦めない最前列近辺の熱いファンの様子をお楽しみください(笑)。


そんなわけで、私ももう少し余韻に浸りたく、ステージ脇のバーでビールを買って飲みながら、100 Clubの様子を見学。
撮影したデータを編集して送信しているカメラマンさん。この人、おデブさんで3人分くらいの場所を占めてたなぁ。でも、カメラが安定する分、いいショットが撮れるんだろうなー。


Stephenのギター3本。終わった後もステージに置きっぱなしで不用心だことw


壁中に歴史を語る写真がずらり。ここだけでなく、会場中に飾られていました。


ストーンズの出演風景をプリントしたTシャツも。


明るくなったクラブ内の様子。左側が飲み物のカウンターになっています。


帰りに撮った入り口の写真。ほんと、普通の雑居ビルの地下で、渋谷とか池袋にありそうなライブハウスです。


この100 Clubが存続の危機にあり、現在キャンペーンで救済を呼びかけています。
http://www.savethe100club.co.uk/campaign.html
http://www.savethe100club.co.uk/needyourlovesobad.html
ちなみにこの日のチケット代は、たったの35ポンド。今のレートで5,000円程度。これでも100 Clubのライブにしては高い方のようです。今の時代、もう少しチケット代が高くてもいいような気もしますが、都会のど真ん中にありながら、この良心的な価格、アーティストとオーディエンスの一体感などが愛される所以なんでしょうね。終わった後にビールを飲みながら撮影をしていたら、「どんなの撮れた?」なんて感じで話しかけられて、お互いデジカメを見せあいっこしたり、客同士もフレンドリーになる独特の雰囲気がありました。と思ったら、ドラムの人が普通に後ろで飲んでたりもして、大物は別としても、普段はもっと打ち解けた空間になっているのだろうなと想像しました。

ライブレポート:Ronnie Wood at the Ambassadors Theatre, 19 Oct 2010 (early show)

相変わらずの情報収集の悪さから完璧に見落としていたライブ。本当に情けないと言うか、ライブの存在に気づいたのが前日。知った時には何とも虚脱感に。さらに当日は既に別件を入れてしまっていて身動きも取れず、負け犬気分に。。。
という状態だったものの、なんと急な事態で当日予定がキャンセルに!そして慌ててオンラインでチケットを検索。これが16時。後からわかったのですが、直前になって追加チケットが販売された模様で、何と前から5列目がずらーっと空いているじゃないですか!!(これは前半の部のみ。後半の部は既に売り切れ)
こ、これが奇跡というやつか!と興奮しつつ、価格を見ると、ひゃ、ひゃ、150ポンド(130円換算でも約2万円)?!
た、た、た、高すぎる。。。しかし、ブートを買うときと同じ、後悔先に立たず、迷ったら買え、の原則通り(?)、勇気を出してクリック。窓口受け取りということで、18時にさっさと会社を出て家にレコーダーを取りに戻り、冷静に乾電池を新品に入れ替えて、いざ出陣。



iPhoneのおかげでライブ会場まで地下鉄も徒歩も最短距離で到着。今回のライブ会場はパーカッションのパフォーマンスで知られるSTOMPを公演している劇場で、普段もよく見かける広告がここにも。
会場前にはコアな人だかりが!ジェフベック先生のライブの時と同じ50歳〜60歳代と思われるファンが目立つものの、革ジャン率が異様に高い!ちょい悪っぽくて、かっこいい!しかも、ストーンズグッズを身につけている率も高い!周りを見てテンションがあがるなんて楽しすぎ!
この人だかりの中で開場を待っていたら、何人かファンからチケット余ってないか、尋ねられました。いかに自分がラッキーだったかを少しずつ感じ始めました。



せまーい入り口から、せまーい階段を下りて、地下ストール席入り口から入場。新作"I Feel Like Playing"のプロモを兼ねてのライブということで、アルバムジャケットのデザインの大きな垂れ幕が舞台に掲げられていました。ちなみに、私は日本盤を取り寄せ中で、未だに手元に届いていないので、アルバムより先にライブで聴くという事態。プロモライブということであれば、そういう客を相手にすることも想定してますよね、と自分に言い聞かせつつ、少し肩身は狭い気分に。




これが会場の客席の様子。とても小さな芝居小屋で、Wikipedia情報では、客席はたったの195席なのだとか。自分の中でプレミアム感が高まります。私の席は縞のTシャツのおじさんの隣でしたが、このおじさんから見たら、私など若僧なわけで、「今日はすんごいスペシャルなライブなんだぜ!」「ライブ、初めてか?」などと語りかけてくれました。ロニーのソロは初めてだけど、日本でストーンズは見てましたよ!と答えたら、「OK!」とw。周りには欧州各国から駆けつけたコアなファンもいたようで、「俺はドイツから来た!」、「あっちにはフランスから来たっていうのもいたぜ」なんていう会話もちらほら聞こえました。日本人は3組くらい見かけました。


そして、垂れ幕が上がって、Chris Nothによる紹介に続いて、おもむろにロニーとバンドメンバーが登場!

演奏を始める前に、まずはMC。想定外だったものの、かっこよく演奏を始めるいつもの大きなショーとは違って、何とも気さくな雰囲気が漂いますね。ロニーのMCも楽しい!


1. Thing About You
Chris Nothが「ニューアルバムから8-9曲やる予定らしいよ」と言っていたとおり、さっそく新曲。でも、一回きりのライブでもあるし、プロモでもあるし、自信もあったのでしょう、手探りなんて様子はなく、楽しそうに演奏しはじめ、観客もさっそく総立ちになりました。この曲ではギターは、金色のMusicman Silhouette。マイクスタンドで隠れてしまいましたが、ここで注目すべきはマイクスタンドにあるドリンクがコカコーラである点!!ビールとかアルコール類ではなかったですw


2. 100%
ここでは黒く丸いボディのエレクトリックシタールに持ち替えています。このモデルはダンエレクトロ?ジェリージョーンズ ベイビーシタール?不勉強で申し訳ないですが、昨今のストーンズでのJJFなどで使っていたような、あの音ですね。
それにしても、このライブ、音響がすごい!かつて経験したことの無いくらいの大音量で、ド迫力です。こんな200人足らずの小さな会場だったら、アンプの音とかドラムの金属系の音は舞台から直接聞こえたりするものですが、すべてPAのスピーカー経由で爆音でした。バスドラとか、胸を軽く張り手されているかのような衝撃波に感じましたよ。


3. Why You Wanna Go And Do A Thing Like That (w/ Kelly Jones)
最初のゲスト、Kelly Jonesがアコギを抱えて登場。私は初めまして(つくづく不勉強で恐縮!)。革ジャンを着込んで、その辺の通りから歩いて来たかのような出で立ち。
この曲では、ロニーはテレキャスター風ボディのESPシグニチャモデルに持ち替えています。ちなみに持ち替えるたびに、スタッフがシールドの抜き差しを行うのですが、ロニーがじっとしないから大変そうでしたw


4. Lucky Man
5. I Gotta See
ここでは2トーン・サンバースト、メイプルネックのストラトに持ち替え。この外見のストラトはPlayer誌(09年1月号)によると3本は所有しているようで、今回のライブではそのうちの2本を使っていました。指板の汚れ方が唯一の見分けポイントで、ライブ会場で爆音で聞いている限りは、あまり違いがわかりませんでした。。




6. Spoonful (w/STOMP)
MCでバンド紹介に続くこの曲では、この劇場で公演を続けているSTOMPのパーカッションパフォーマー総勢11人が参加!ポスターで書かれていたSpecial Guestというのは、きっとこのことだったのでしょうね。舞台の壁中にセットされていたバケツやパイプ、鍋やフライパンなどが楽器となっていて、息ぴったりのパーカッションで曲を盛り立てます。ロッククライマーのように壁からぶら下がってのパフォーマンスも含めて、これは圧巻でした!

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7. Sweetness My Weakness
緩いビートが心地よいレゲエ。Beverley KnightとMica Parisの二人がバックボーカルで加わっています。ベースの音量が上がり、ものすごいバイブレーションw
これまた不勉強ですが、ロニーの息子のJesse Woodが弾いているなんて想像だにしていませんでした。その昔の大阪ドームでキースの"You Don't Have To Mean It"のバックでLeah Woodが唄っていたのは覚えているのだけど。。。それにしても、名プレーヤーAndy Newmarkとも噛み合って、いいグルーブを出していますね。


8. Forever
ソウルフルな曲ではBernardのボーカルが一段と冴えますね。バックの女性ボーカル二人もはまり役でうまく盛り上げてくれました。


9. Tell Me Something
曲名にひっかけて”Tell Me Something!”と振ったところ、意地悪な観客から”Josephine”を3回リクエストされても平然と流したロニー。反応したら負け、って思ったんだろうか。。。語呂合わせや掛詞、皮肉が好きな(得意な?)イギリスならではの瞬間でした。


10. Fancy Pants (w/STOMP)

この私の左斜め前の席にいたおじさん、Voodooでのミックの格好をしているのですが、この羽根つき帽子が何とライト付きで光るのです!係員からライブ中はライトをつけないように指導されていましたが、曲間にはちゃっかりつけていて、ロニーもステージから見て気に入っていた様子。Tell Me Somethingの後にライトをつけていなかったため、ロニーが"What happened to your light? Come on, men!!"とライトをつけさせていますw (この写真は上にも掲載したライブ前の会場風景から切り出したもの。)
Fancy Pantsでは、ロニーがハーモニカも吹いており、これが渋い!かき鳴らすストラトの音もロニーらしさ満点ですね。


11. Debris (w/Kelly Jones)
ここでギターをついにZemaitis "Stay With Me"に持ち替え!Kelly Jonesがボーカルとして再びステージに現れ、フェイセズの名曲を味わい深く唄い、自分も周りの観客もうっとり。緩く細めの音で絡んでくるハモンドオルガンの音が哀愁を誘い、あのフェイセズの音が再現されているかのような、最高のテイクでした。息子のJesseがその音作りに加わっているなんてことを考えると、何とも感慨深い気分にもなります。


12. Night Time Is The Right Time
"Forever"の時と同じく、ボーカル陣が見事にはまってますね。Beverley Knightもソロパートで持ち味を出している感じでした。これらのソウルフルな曲は、黒人シンガー3人というのもありますが、Andy Newmarkのドラムのグルーブ感にも寄るところ大ですね。


13. Jamming with STOMP
このライブの最大の見所であったのが、この曲。曲と言っても、3度目の登場となるSTOMPの11人のパーカッションとロニーのスライドギターが絡み続けるジャム。もう何も言わずともロニーらしいスライドです!もちろんギターはZemaitis。Train Kept A Rolling, Gasoline Alley, Prodigal Sonなどのフレーズを交えながら、パーカッションとのセッションを楽しんでいました。


14. Stay With Me
素晴らしいジャムで盛り上がったところに間髪入れずに、みんな大好き"Stay With Me"!!
なんと演出がうまくなったんでしょうw
PAの音量もさらに馬鹿でかくなり、せっかくの録音は低音域でビリビリどころか、バスドラのビートにマイクを破壊されているかのような厳しい録音状態に。。。


(encore)
15. Jumpin' Jack Flash
イギリスでは珍しい「オーレーオレオレー!」の合唱が2階席から聞こえるw スペインあたりからの遠征組か?!
ロニーがストラトを持ち出していたので何が出るか楽しみでした。一瞬、Street Fighting Manが始まるのかと思いきや、JJFでしたねw この大切なアンコールでの名曲で、BernardとともにMica Parisという女性が唄うわけですが、正直残念なパフォーマンス。。。一番盛り上げるべき3番のサビの直前パートでBernardからバトンを受けながら、ワンフレーズで止めてしまうなど、雄叫び以外に目立ったところもないシンガーでした。
最後の破裂音は巨大クラッカー!小さな会場いっぱいにリボンと紙吹雪が飛び散り、予想外の華やかなエンディングでしたよ。


[Set List]
1. Thing About You
2. 100%
3. Why You Wanna Go And Do A Thing Like That (w/ Kelly Jones)
4. Lucky Man
5. I Gotta See
6. Spoonful (w/STOMP)
7. Sweetness My Weakness
8. Forever
9. Tell Me Something
10. Fancy Pants (w/STOMP)
11. Debris (w/Kelly Jones)
12. Night Time Is The Right Time
13. Jamming with STOMP
14. Stay With Me
(encore)
15. Jumpin' Jack Flash


[Band Member]
Ronnie Wood on guitar, vocal and harmonica
Bernard Fowler on vocal and percussion
Andy Newmark on drums
Jesse Wood on bass
Andy Wallace on keyboard
Adam Greene on guitar
Beverley Knight, Mica Paris on backing vocals
Kelly Jones on vocal and guitar


[Download]
https://files.me.com/mickmori/glo8fi.mp3
というわけで、上記でも少し触れましたが、想像以上の爆音でのライブだったため、一部低音域で音割れが生じました。Zoom H4nを使っているのですが、入力レベル"30"まで絞っても厳しかったですね。録音中にレベル合わせしなきゃいけないのでしょうけど、最近は本体搭載マイクで録音しているので、本体に少し触れるだけでもかなり大きなノイズになってしまうので、録音開始したら何もせず祈るだけにしていますw iTunesでのイコライジングで調整し、低音を大きくカットして、聞ける音にはしていますので、どうぞお楽しみを!


[その他情報]

http://en.wikipedia.org/wiki/Stomp_(dance_troupe)
(ひえぇ、、先日行ったばかりのBrightonが発祥でしたか!)

https://www.theambassadorstheatre.co.uk
http://en.wikipedia.org/wiki/Ambassadors_Theatre
1913年建造ってことで、もうすぐ100周年ですね。


最後に今回ロニーが使っていたアンプ。Fender Vibro Kingでした。Twinを少しマイルドにした感じ、という表現であってますでしょうか?

ライブレポート:Jeff Beck at The Brighton Centre, 16 Oct 2010

2010年10月16日、英国南部ブライトンでのジェフベック先生のライブに行ってきました。ロンドンから列車であれば1時間、今回はバスで2時間かけての遠征。行きの3.5ポンドという破格の運賃に釣られましたw


ブライトンは海に面したビーチの街で、国内的には観光地なわけですが、いかんせん気温10度を切ろうかという季節なので夏ほどは混み合っていませんでした。名物は1899年に建造されたという木製の桟橋。先っちょには遊園地もありますが、桟橋上のお店・アミューズメントは見事にB級で、時間が止まっているというか、昭和の香りが(イギリスだけど)。。。


さて、街の様子に紙面は割いていられないので、手早くライブのレポートを。
ライブが行われたThe Brighton Centreは海沿いに1km以上に渡って続くリゾートホテルと並んでたっており、アクセスも便利。ただ、周りの建物と比べると無機質なコンクリートの壁で色気無く、少し薄暗い感じ。それでも、表には"JEFF BECK TONIGHT"と書かれ、若干のやる気を見せる。


通りに面した最初のドアでチケットのチェックがあっただけで、手荷物検査などセキュリティチェックなどはまったく無し。入って正面奥が特設グッズ売り場でしたが、見事にガラガラ!これはロンドンでもよくある光景で、イギリス人は限定品とか記念品といっても興味を示さないというか、ケチというか(笑)、人だかりに並んで焦って買うということがないように思います。


イギリス人達は館内のいたるところでビールを飲んだくれていて、ほとんどパブのよう(これもよくある風景)。その辺はスルーして、さっさとホールに進むと、衝撃的な光景が(笑)!

えぇっ?
前座があるとはいえ、5分前でこの空き具合!そして、フロアの座席の手作り感!少し豪華なパイプ椅子といったレベルの座席が、ホールの左右のスペースを大きく残して設置されているのです。日本の地方都市の成人式よりも規模が小さいかも。。。我らがジェフベック先生のライブがこのショボショボな会場で行われるというのは、東京やロンドンでは味わえないという点で貴重な体験でした。



19時半。まずはサポートアクト、Trombone Shortyが登場。サポートに入るというニュースは見ていたものの、実際に見聞きするのは今回が初めて。トランペットやサックスより地味に思っていたトロンボーンがメインというのは個人的に体験無く興味があったのですが、これがびっくり!脅威のパフォーマンス!そして、ボーカルもトランペットもうまいw 圧巻はトランペットで1分近く音を切らさずに吹き続けるソロ。吃驚人間コンテストですか?!というくらいの凄さ。鼻で息を吸いながら、口から息を出し続けている???もう、わけわかめ!!!
24歳。こんな凄い人が世の中に出ていたのか。。。雑誌とか読まなくなったというのもあるけれど、あらためて最近の自分のアンテナの低さにがっかり。。


セット入れ替え中のBGMはチャックベリーの"Rock and Roll Music"や"Brown Eyed Handsome Man"、James Brownの"Sex Machine"など。このあたりは、冬から変化が無かったのかな。
そして、20時半を回った頃、照明がゆっくりと落ちて真打ち登場!

座席は昨年12月のチケット販売と同時にブライトン遠征を決めて即行で購入したので、最前列を確保できていました。うはうはで楽しみにしていたら、思ったよりも舞台が高く(1.5mくらい)、モニタースピーカーでナラダさんが見えないという不運あり。

それでは、曲ごとの感想を。音源と併せて読んでいただければ、此れ幸い。


1. Plan B
シーケンサーとキーボードのバックが流れ始めると同時にジェフが歩いて登場。ステージ中央、ドラムの前に置かれたストラトをおもむろに手にとって弾き始めるというオープニング。ライブで演奏されると思ってもいなかった曲が、実はナラダ&ロンダのリズム隊がめちゃくちゃハマるという不思議な発見!過去のEternity Breatheのように曲自体は短めにアレンジされているものの、リズム隊も全力、ジェフもワウペダルまで使って、一気に高いテンションまで登り詰めていきました。


2. Stratus
ここ数年のライブで、「2曲目ながら実質オープニング」みたいなポジションを築いているBilly Cobhamの名曲。いつもどおり、後半はナラダさんがド迫力のドラムソロ。前の方の座席だと、ほんと胸を突き抜けるような衝撃波なのが快感!それにしても、ドラムソロの時のギターのリフで微妙にタイミングをずらす時があるのは、ジェフ先生の嫌がらせでしょうかw


3. Led Boots
リフの間のブレークに合いの手の掛け声を入れる、なんていうのは、恐らく日本でのライブが発祥じゃないかと思いますが、どうでしょう?ジェフが耳に手を当てて、「聴こえませんが?」と煽るものの、明らかに慣れていないイギリス人はあまりついていきませんw ジェフ先生も手を大きく挙げてアピールしますが、最後は「ダメだ、こりゃ!」の苦笑いであきらめてました!


4. Corpus Christi Carol
09年9月O2 Indigoでのライブ以来、アルバムにも収められ、定番になっている美しいバラード。演奏も、すごく安定してきましたね。


5. Hammerhead
アルバムEmotion & Commotionの曲順通りに続くHammerheadは2月のO2 Arenaでのライブ初登場の時と比べると、テンポが抑えられた上、より重心の低いアレンジになったように思います。リフを一音一音はっきりと刻んでドラムともリンクさせる感じなので、勢いで誤摩化せない難しさがあるものの、全員での微妙なタメのつくりが緊張感のあるグルーブを生み出していますね。
写真はイントロでワウペダルを踏みながら弾き始めるジェフ先生。シャッター速度が遅くなるためブレてはいますが、照明がよい感じでフレームに収まりました。



6. Mna Na H'Eireann
未だに読み方がわからない(!)Sharon Corrのアルバムでの共演曲。アイリッシュのメロディの独特の泣きは、ジェフのギターにぴったりですね。ロンダ姉さんはエレキのアップライトベースに持ち替えての演奏。もう少しはっきりしたソロパートを与えても面白いと思うけど、この後にまるまる一曲ソロがあるのでいいのかな。


7. Bass Solo
このベースソロも2月のライブ以来、定番メニュー。ジェイソンがさりげなくバックを埋めたりするあたりは、少し進化を見せていますが、それ以上にベースソロ自体が遥かにテクニカルになりましたね!2月の時は最初のハーモニックスのパートの後はすぐにパワーで押して圧倒するような展開でしたが、もっと反応を楽しみながら弾いている感じでもありました。というのは、このソロの間、やたらとロンダ姉さんと目が合ったから(笑)。目で「なんか反応しなさいよ」と言われたような気がしたので、わかるように笑顔で大きく頷いて見せたら、「よろしい!」と向こうも頷いていました。なお、録音で演奏中に左チャネルから時折聴こえる女性のシャウトは、ロンダ姉さんです。Led Boots同様、オーディエンスがいまいち食いついてこないので、自らシャウトしていたわけです。親指立てて見せたら、少し笑顔になってくれました。ジェフも、"Rhonda Smith! Ladies and Geeeentlemen!"と少し小馬鹿にするような(?)発音でしたねw(別に顔は怒っていないですけど)


8. People Get Ready
2月のときはワンコーラス程度で終わって残念だったアレンジも、今はフル演奏になりましたね。自信はないですが、2月や日本ツアーではフェンダーチャンプを通してイントロを弾いていたような気がしましたが、今回はマーシャルのみの使用だったので、やはり音の枯れ具合が違って聴こえました。後半のアレンジが過去になかったパターンで、ジェイソンがゴスペル調のピアノソロにチャレンジしています。ぶっつけ本番だったのか珍しく少し音をはずすところもありますが、これまでオルガンの音色でのソロで哀愁を出していたのが、ピアノでしっかりタメて響かせることでソウルフルで情緒的になった印象です。裏のロンダのサポートがさりげなくも絶妙で大好きです。


9. Rollin' & Tumblin'
もう書くまでもないですが、ロンダ姉さんがはりきってシャウトしても、オーディエンスはそれほど盛り上がってついては来ませんw それでもバンドのテンションが落ちることは決して無く、ハーモニックスを決めまくって入ってくるジェフのギターソロには、当日鳥肌が立ちました。エンディングもカッコいいです!


10. Big Block
この曲の前半では、いつもジェイソンが楽しそうに見つめているだけなのを見て、あらためてトリオでの演奏での分厚い音に圧倒されます。強弱をつけたアレンジも呼吸ぴったりで、緊張感がどんどんと上がっていく後半は、今回も好調!ナラダさんもド迫力!


11. Somewhere Over The Rainbow
一時期はWhere were youの代役的だったものの、今や見事にバンドアレンジも加わり、魅せる演奏になりましたね。クリアトーンでのハーモニックス音が美しくて大好きなのですが、こういう曲のときは今回のような静かなオーディエンスは最高ですw


12. Blast From The East
この曲はこのバンドになって更に躍進を遂げた曲ではないかと思っています。軽快に前のめりにならず、逆にテンポを抑えて重心を低くすることが、変拍子の癖を意外にうまく引き出しているようで興味深いです。


13. Angel
この曲も今や安定感抜群ですね。ロンダも、タルちゃんとは異なる遊びを入れるようになりましたね。今回面白かったのは、最後のボトルネックを右手に持ち替えての見せ場のギターソロの裏にジェイソンがピロピロピロ〜♪と効果音を入れ、ジェフが思わず吹き出してしまった瞬間(笑)。演奏が乱れることはなかったですが、左チャネルでうめき声のように聴こえるのが、ジェフ先生の肉声です。


14. Dirty Mind
この曲を生で聴くのは初めて。ジェイソンはパーカッションの音色をキーボードで器用に弾きこなし、ナラダさんと掛け合いも楽しんでいました。それにしても、ここでもドラムソロの迫力と言ったら凄かった!ソロの締めくくりからギターリフに戻す時の、「ぅぁぁあ、、、ワン!ツー!」というのは、ナラダさんの肉声。この曲も基本的にはトリオ+パーカッションという構成ながら、非常に分厚い音なのが印象的。かと言って、音をかき鳴らすわけでもなく、むしろ少なめの音でグルーブが生み出されているというのが凄い。このバンドの実力を示している瞬間でもあると思います。


15. Brush With The Blues
Goodbye Pork Pie Hatが聴けなくなって少し淋しい気もしますが、ジェフ先生がとにかくフリーに弾きまくるこの曲も定番で、安定感ありますね。相変わらずの素晴らしい演奏。


16. A Day in The Life
タルちゃん風のフレーズを生かしながらも、いくつかの音色を使い分けて個性を見せるロンダ、一つ一つのスネアを大切に叩いているナラダ、目立たずもしっかり空間を埋めるジェイソン、弦へのタッチのニュアンスを様々に変えるジェフ。安心して楽しめるも、イントロの時点で「もう最後か。。。」と我に返って気づいてしまうのも、定番か。。最後にギターを持ち上げながら残響音をアームで遊んだ後の"Thank you!"はジェフの肉声。




(Encore)
17. I Want To Take You Higher w/Trombone Shorty
ほんの一瞬ステージから掃けた後にすぐに戻り、トロンボーンショーティ(とサックスの若い人)を連れて、このファンキーなナンバー!イギリスのライブで不思議なのが、最初からずっと着席で聴いているオーディエンスもアンコールになったら立ち上がり、一部はぞろぞろとステージ下まで集まってくるところ。当然、アンコールまではセキュリティが止めますが、アンコール以降は暗黙の了解なのか、こんな状態になります。というわけで、ここからレコーダーの前に人だかりができるので、少しだけ音が籠ります。。


ソロ回しの先頭では、ジェイソンがようやくMoogを使い、持ち込んでいる5台のキーボードを使いこなしたのをさりげなく確認。トロンボーンショーティもしっかりとソロを決めて、ジェフ先生も大喜びで、”Trombone 'F*cking' Shorty!!”とあらためて紹介。しかし、ここまで盛り上がっても、オーディエンスはあまり声を出して唄ったりはしませんw


18. How High The Moon
逆カラオケのレスポールソングもこのツアーで定着ですね。オーディエンスが何か話しかけ、一瞬、I Ain't Superstitiousのリフを弾いたり、ご愛嬌も。ジェイソンもテレキャスターで参加。


19. Nessun Dorma
曲を始める前のブーイングは、"Can I go home?"とジェフがふざけて帰ろうとしたため。もちろん、ご愛嬌。しっかりとした演奏で、静かだったオーディエンスも最後だけは大喝采。このあたりの読めない反応でも、やはり同じイギリス人のジェフにはわかるのか、最後は照れながらも笑顔で感謝の言葉を。アメリカや日本のアーティストだったら、何だかわからずにうろたえるんじゃないかという微妙な空気の感覚は独特でした。



それにしても、すこぶるご機嫌で調子の良いジェフベック先生。次回は、ロンドンに凱旋して、26日、27日のRoyal Albert Hallでのライブ。RAHのサイトでは、Imelda May, Olivia Safe (26th only), Sharon Corr and the British Philharmonic Orchestra、と、既に出演ゲストが列記されており、私にはサプライズがなくなってしまいましたが、ロンドンのライブはやはり本人にとっても特別なのでしょうね。逆にロンドンでは見られない、バンドだけでの通常の演奏を楽しむには、こうして遠征しなければならないわけで、自分にとっては地方公演が逆に特別だったり。



[Support]
Trombone Shorty (Troy Andrews)


[Set List]
1. Plan B
2. Stratus
3. Led Boots
4. Corpus Christi Carol
5. Hammerhead
6. Mna Na H'Eireann
7. Bass Solo
8. People Get Ready
9. Rollin' & Tumblin'
10. Big Block
11. Somewhere Over The Rainbow
12. Blast From The East
13. Angel
14. Dirty Mind
15. Brush With The Blues
16. A Day in The Life
(Encore)
17. I Want To Take You Higher w/Trombone Shorty
18. How High The Moon
19. Nessun Dorma


[Download]
https://files.me.com/mickmori/3asiga.mp3
iTunesイコライジングしています。音の好みはそれぞれあると思いますが、感想を聴かせていただけると嬉しいです。


Jeff Beck at Brighton Centre 16 Oct.(セットリストのみ)

16日(土)に行われたJeff Beckのブライトンでのライブレポート第1弾として、取り急ぎセットリストのみご紹介。

1. Plan B
2. Stratus
3. Led Boots
4. Corpus Christi Carol
5. Hammerhead
6. Mna Na H'Eireann
7. Bass Solo
8. People Get Ready
9. Rollin' & Tumblin'
10. Big Block
11. Somewhere Over The Rainbow
12. Blast From The East
13. Angel
14. Dirty Mind
15. Brush With The Blues
16. A Day in The Life
(Encore)
17. I Want To Take You Higher w/Trombone Shorty
18. How High The Moon
19. Nessun Dorma

音源はまた後日アップする予定です。