EURO 2008 quarter final 1

ポルトガル 2-3 ドイツ

バラックいわく「中盤のシステム変更が効いた」。ついにゴメスが先発から離れ、クローゼとポドルスキが2トップと思いきや、ポドルスキはこのシステムの中では中盤扱い。「1トップにして、中盤を5枚にしてコンパクトにすることでポルトガルの動きを封じられた」というわけで、強いドイツ復活。監督が前試合で退場して以来復調?いずれにしても、中盤での速いチェックができるようになって、前を向いてディフェンスし、奪ってすぐに攻撃に転じる初戦のドイツの強さが出ていたようでした。ただ、ラームは1点目こそ絶妙なクロスでアシストしたものの、後半はボジングワの攻撃を抑えきれず、何度も侵攻を許していました。
ポルトガルは引いた相手を崩せず、という印象。デコがパスを出した後にゴール前まで突撃できるのがポルトガルのトップフォームだと思っているので、それができていないあたりで得点の匂いがしなかったです。シマンは過信し過ぎのようなプレイに見えるし、ロナウドは周りのサポートを十分に与えられず威力半減という感じで、ゴール前まで迫るシーンが少なかったです。1点目、3点目はいずれもフェレイラのマークした相手というのがミソ。BBC解説ではカルバーリョのセットプレーでの判断ミス、指示ミスによるであろうマークのズレが指摘されていました。
バラックのゴール時、明らかにフェレイラを背中から手で押していたことについて、インタビューでは半笑い。「テレビで見てみないとわからないね」と誤摩化していました。試合後ビアホフも「フェレイラは不運だったね」くらいに語っていて、まあ、サッカー経験者なら誰でも「ありえること」と思うでしょうね。

クロアチア 1-1 トルコ

点を決めきれなかったクロアチア、絶えて耐えてパワープレーで同点に追いついたトルコ。PKでの勝負は特に興味はなくて、ただただクロアチアの敗退が残念。華麗なサッカーをするチームが力負けするのは、ちょっと興ざめだったりします。2年後に最強チームになってW杯に戻ってきてほしいです。

オランダ 1-3 ロシア

オランダは動きが極端に悪すぎ。走れていないし、サイドはボロボロ。フリーを作りすぎていては点を取られるのも時間の問題だったし、ロッベンは出場せず。ロッベンが入ると思われたポジションには、後半からアフェライというPSVの22歳の選手が入ったけれど、何もできず。何もできないどころか無理なシュートに、狭いところへのドリブルを繰り返すだけで、ジオがあがってきてもパスも出さないようでは、中央を固めてカウンターを狙っているロシアの思うつぼになるのは明らか。同じく後半からはいったファンペルシーも動きが単調でニステルローイとの絡み方が微妙、左サイドのハイティンガーは攻撃にあがることもほとんどなく、ファンペルシーがサイドでためている意味が不明。この左サイドが幾度となく崩され、ペナルティエリア内まで侵入されたあげくにクロスを上げられてばかりだったけれど、このロシアの攻撃の特徴ともいえる形に対して何も対策がなかったのが不思議。ロシアはニステルローイファンペルシが持ったら必ず二人でついていて戦術の徹底が伺えていたから、走れず、マークもあまく、スペースも広大に与えていたオランダが負けたことに何も驚かなかったです。こういう時にセードルフが代表辞退してしまった痛さを思い知るような気がします。これでファンバステン監督は代表から退くわけで、またオランダが新しいサッカーに挑戦するのを楽しみにしてみます。
ところで、試合終了からしばらくして、比較的近所でやたら打ち上げ花火の爆音が聞こえるのは、ロシア人が暴れているんでしょうかね。。