EURO 2008

チャンピオンリーグが終わったのも束の間、欧州ではEURO 2008が土曜日から開幕。
UK勢は軒並み予選不通過で街中のノリは全くないものの、テレビはちゃんとBBCITVが地上波で全試合カバー。すばらしい。
ただ、1試合目の開始時間がUK17:00のため、平日に見るのは非常に厳しいです。いい加減ビデオをセットしなければ。。。
とりあえず、3日目を終えたので、見た分だけ感想を。

スイス 0-1 チェコ

一進一退系のしまった試合。チェコは中盤のタレントなくも、35歳のFWコラーの出場に感動。ネドベドロシツキーもいないけど、バロシュとツェフはまだまだ中心選手でがんばることでしょう。ただ、切れ味はあんまりなかったです。
スイスは堅守が持ち味かと思いきや、どうもいまいちバランスに欠けた印象。昔の3-5-2の時の方が固かったような。攻撃はフライだよりであんまり組み立てが見られないし。

ポルトガル 2-0 トルコ

トルコはやればできる子で台風の目になるかと思いきや、結果は惨敗。あきらかにタレントで勝るポルトガルにがんばって耐えていたものの、CBペペの予想外の突撃に撃沈。
ポルトガルロナウド、デコがまだ本調子ではないようにも見えたけど、ショートパスを繰り返し、ペースを作り出すバルセロナみたいなサッカーは見てて楽しいです。ただ、ヌノ・ゴメスはマークに消え、シモンはいまいちゴールに迫れてないので、ちょっと得点決定力に不安ありかも。ナニは出てきても、たいした仕事できず。

ドイツ 2-0 ポーランド

ポーランドは直前のF1カナダGPでロバート・クビサが初優勝して、そこで終わったかも。BBCの解説陣にディフェンスをボコボコに批判され、高く上げたディフェンスラインを「自殺行為」と評されて撃沈。っていうか、ドイツの中盤のパス回しも動きも速すぎてプレスが掛けられない状態でリスクかけてラインを上げてたのは勇敢だと思ったんですけど。あ、日本代表が相手したらポーランド相手でも苦しんだだろうと思いました。ポーランドだって悪くないチームです。ただ、ドイツがあまりにも強すぎただけ。後半開始20分間はペースを掴んでいただけに、ちょっと気の毒な結果。
ドイツはラーム、フリングスバラックポドルスキが組み立て、ゴメスとクローゼが常にゴール前を狙うイメージなので、最後にポドルスキが抜け出してちゃっかり決めるのが形になっている印象。とにかくプレスとボール回しの速さ、個人の強さが図抜けていました。軽くベスト4まで来そう。

オランダ 3-0 イタリア

オランダ強し。正直、3-0のスコア以上の内容で圧勝。解説陣が困るほど、全員が活躍。ジオが特にすごすぎ。2点目、3点目も相手CKの後のカウンターで一気に駆け上がってチャンスメイク。3点目の時は85m走ってのゴールと記録されているようです。ニステルローイは何度オフサイド取られてもギリギリを狙うのでCBがかかりきりになり、カイトとスナイデルが自由にできていた模様。特にカイトはほとんどゴール前に姿を出さず、右ウイングでひたすらチャンスメイクに徹しているのが印象的で、2点目のジオ→カイト→スナイデルのスーパーゴールでの貢献が特に光ってました。あと、ファンペルシはなんだかんだ怪我から復帰。キレは感じなかったものの、徐々に調子を上げていきそうな余裕が見えました。イタリアをズタズタにしたオランダは死のグループリーグを抜けてきそう。ロッベンが戻れば選択肢も増えるわけで、次のフランス戦を制したら優勝可能性も感じさせると思いました。
イタリア。。。平均年齢29.5歳で前半25分までは老獪な超省エネのカテナチオでオランダを翻弄。その時まではオランダはほぼ何もできず。しかし、相手の速攻には走り負けるわ、マーク外すわで、見事粉砕。ブッフォン気の毒。ちなみに最初に交代したのはCBのマテラッツィ。この時点で高齢化が戦略に影響しているのが見え見え。右に移ったザンブロッタ、代わって左SBに入ったグロッソががんばるものの、トニは潰れることすらできず。カッサーノデルピエロ投入も流れは変えられず、動きの少なさから、結局ピルロが出しどころなく困るシーンが目立っておしまい。アンブロジー二、ガットゥーゾはゲームメイクに絡めず、カモラネージはジオにほぼ完璧に封じ込められて見せ場作れず。デロッシ、ペロッタのローマコンビの方がよっぽど動いてかきまわせたんじゃないかと。


あと、ダイジェストでしか見ていないけれど、フランス。アネルカが先発だったらしい。アネルカはベテランのおっさんになってたかと思いきや、実は29歳で自分より年下と知って、いまさら愕然。悪童よりチョイ悪っぽいイメージなのに。他にはベンゼマが先発、交代でナスリの20歳若手FW勢が入り、アンリは出番なし。しかし、調子がいいと言っても、マケレレ、チュラム、サニョルあたりのベテランが出てくるあたり、フランスもまだ最高レベルに仕上がってきていないかも。今大会より2年後に期待したくなる顔ぶれ。


最後に全然関係ない発見。ファビオ・カペロ監督は英語で話す時はめちゃくちゃシャイでかわいらしかったです。すげー、怖い人だとばかり思ってた。