血液型変更しました

2ヶ月ちかく前のお話。
人間ドックを受診しました。人生初です。
場所は紀尾井町の某ホテル内のクリニック。綺麗だけど、広くはなく、スタッフが患者よりたくさんいるようなビミョーな雰囲気。
受付後、まず検尿。個室トイレの壁に開いた小窓にコップを差し出す仕組みに乾杯。ラブホの受付かパチンコの景品交換所みたい。
健康診断と同じようなメニューが続いた後、最大最強の敵、バリウム野郎と相対峙しました。初対戦ながら、ドリフの大爆笑でシミュレーション済みなので、とにかく喉元を過ぎれば何とかなるとタカをくくっていましたが、やはり甘かった。こともあろうに、敵はコンビプレイで攻めてくるではありませんか。あの牛乳がすねたような白い液体を一気するだけだと思っていたら、先に発泡剤のような粉を大さじ1杯ほど口に押し込まれ、さらにそれをコーヒークリームくらいの少量のバリウムで飲めなどという意表をついた攻撃にあわてました。あきらかに粉の方が液体より多く、しかも液体は粉にみるみるうちに吸収されたかと思うと、途端にブクブクと泡を立てるのであります。この泡が喉ごし悪く、なかなか飲み込めない。飲めないでいると、ますます泡が増える。嗚咽が出そうな苦しみが沸き上がってきたら、追い討ちをかけるような担当医の『はい、飲んで。早く飲んで』の冷徹なコール。ここは完全アウェイだと感じた瞬間でした。
満を侍して登場のバリウムさんは堂々たる出で立ち。ちょうど野球場で売られてビールの大カップくらいの容器に入れられており、容量は推定400ccといったところ。飲むと、味はしないものの、舌にザラッとした粉っぽさがあり、やや飲みづらい。さっきの泡の化け物の影響もあり、一気はきつい。そう挫けそうになった瞬間、担当医のコール再び。『飲んで。はい、飲んで。空気入れないで、一息に飲んで。飲んだらゲップしないで』。…ドSだ。
何とかこらえて飲み干したら、『じゃあ、ゲップは我慢して、しっかり捕まってて』と追い討ち。不覚にも、ここで『はい』と返事したら、一緒にゲップが出てしまいました。ドリフ的には飲み直しになるところですが、さすがにそこまで攻められませんでした。しかし、その後は3D回転ベッドでグルグルと回され、ひどい思いをしました。
その後の直腸触診なんかは、勝手にしてくれって気分。

さて、人間ドックの結果は何だかんだオールA。ところが、診断書に別添ペラが。

「ドック申請書では"血液型A型"として申請していらっしゃいましたが、検査の結果「血液型O型」と判明いたしましたので追記ご連絡いたします」

ええぇ。

そうだったの、俺?
思い当たる節は数多くあれど、あらためて突きつけられるとなかなか飲み込めないものですが、以前から、やたら周りにB型の人が集まることを不思議に感じておりました。なるほどね。そういうことだったのね。よく「A型っぽい」と言われていたものの、人・モノ・金のすべてにルーズな自分に違和感は感じておらず、相当大胆に過ごして来れたのは、そういうことだったのね。
少し慣れてくると、あの"A型のプレッシャー"から解放されたような気分になり、すごく気が楽になりました。堂々と開き直ることに、抵抗感も罪悪感も薄れました。だって、O型だもん。
というわけで、A, B, AB, O型、それぞれの皆さん、っていうか普通に皆さん、私の血液型は変わりましたが、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。